2016年03月05日

炉心溶融を2ヶ月も隠し、5年後に公表するも「隠蔽ではない」……では、3号基爆発の際の東電テレビ会議のやりとり「水素爆発かどうかわかんないけどもう国がなんか、保安院が水素爆発って言ってるから、もういいんじゃないのこの水素爆発で」は何だったのか?



【メルトダウン公表問題 東電に情報公開の改善要請】(NHK)3月3日 7時31分
https://archive.is/ms1Oy
福島第一原子力発電所で起きた核燃料が溶け落ちる、メルトダウンを巡り、東京電力が当時の社内のマニュアルでは事故の3日後に判断できたと先月になって明らかにした問題で、原子力規制委員会の田中委員長は「東京電力の事故につながる体質が現れていたのではないか」と指摘し、情報公開への姿勢の改善を求めました。
福島第一原発では1号機から3号機までの3基で核燃料が溶け落ちるメルトダウン=炉心溶融が起きたことを東京電力は事故発生から2か月後に正式に認めましたが、当時の社内のマニュアルでは事故の3日後にはメルトダウンと判断できたことを5年近くがたった先月、明らかにしました。
これについて、原子力規制委員会の田中俊一委員長は会見で「今まで分からなかったということ自体、何のためにマニュアルを作ったのかという思いだ。東京電力の事故につながる体質が現れていたのではないかと思う」と指摘したうえで、「そういう状況をきちんと受け止め反省して直さないと企業としてのモラルや文化が疑われる」と述べ、情報公開への姿勢の改善を求めました。
一方で、当時の規制機関だった原子力安全・保安院の対応は検証しないのかという質問に対しては、「そういうことをやるだけの時間の余裕もないし何かを生み出すということでもない。当時の原子力安全・保安院や政治の関与を今のわれわれの立場でどこまで明らかにできるか分からない」と述べ、検証は行わない考えを示しました。

***********************************

【東電社長 メルトダウンの判断巡り「隠蔽ではない」】(NHK)3月3日 20時07分
https://archive.is/f9bgl

東京電力の廣瀬直己社長は参議院予算委員会で、福島第一原子力発電所で起きた核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」の判断を巡る問題について、「隠蔽ではなかった」と述べたうえで、再発防止に向け当時の経緯などを詳しく調査する考えを示しました。
福島第一原発では1号機から3号機までの3基で、核燃料が溶け落ちるメルトダウン=炉心溶融が起きたことを巡り、東京電力は事故発生から2か月後に正式に認めましたが、当時の社内のマニュアルでは事故の3日後にはメルトダウンと判断できたことを先月明らかにしました。
この問題について、東京電力の廣瀬社長は3日の参議院予算委員会に参考人として出席し、「マニュアルは、業務を遂行する人間は当然知っていなければいけない」と陳謝しました。そのうえで、廣瀬社長は「3月14日の朝の時点で1号機は55%の損傷率だと報告したが、マニュアル上は『5%という数字をもって炉心溶融と判定しなさい』と書かれており、明らかに5%より大きく、隠蔽するということではなかったと考えている」と説明しました。そして、廣瀬社長は「用語の使い方の適否は、今後、第三者の方々も入ってもらい、しっかり調べて再発防止をしっかりやっていきたい」と述べ、当時の経緯などを詳しく調査する考えを示しました。
また、原子力規制委員会の田中委員長は、当時の東電の判断に問題はなかったのか問われたのに対し、「明確に答えるのは難しい」と断ったうえで、「事故発生当時の状況であれば、炉心に注水し冷却する方法がベストであり、その手だてや対策は変わらなかったのではないか」と述べました。

***********************************

↑このニュース自体が、かなり胡散臭いです。
そして、生ぬるい。
東京電力福島原発の爆発事故って、事故の規模を「マニュアル」を参照して「メルトダウンしてるかどうか」を判定しなければいけないような軽微なレベルではないでしょう? しかも今頃! そして田中俊一! 原子力規制委員会って、原子力政策に対する批判を規制する(=無効化する)のが仕事のようです。でも、なんでこんなニュースが今頃?



↓この5年間の東京電力という官僚組織的無責任企業の「体質」の問題点を徹底的に批判するのであれば、こういう、3号基爆発の際の、東電テレビ会議のえげつない記録をまともにテレビで取り上げるべきです。
 

3号機爆発:ただの水素爆発だったことにするよう口... 投稿者 balance291

↑ 0分52秒あたり、「ピー」音の後「スピードショー」と聞こえる発言、どういう意味でしょう?
(「ピー」音で消してるところ、どれくらいヤバ目の洗脳系ボキャブラリーが飛び出しているのでしょうか? 聞きたいなあ!)

東京電力・テレビ会議録画映像(事故発災〜平成23年3月15日:161箇所)


20120830.PNG



東京新聞電子版より、検索した過去の記事を勝手に転載しています。
東京新聞電子版の過去記事検索サーヴィスは、非常に有用なデータベースです。毎月3450円(税込み)。東京新聞、ありがとう!)

〔以下、引用〕
 【福島原発事故 緊迫の東電テレビ会議(下) ああ、早く入ってくれ 3基炉心溶融ですね】
  2012.08.30 特集2面 9頁 朝刊 (全2,402字) 

 2号機

 決死のベント一進一退

 RCICと呼ばれる非常用冷却装置が奇跡的に長時間動き続け、2号機は比較的安定していた。しかし、3号機の水素爆発からわずか二時間後の十四日午後一時すぎ、ついにRCICが停止。一気に事態が悪化した。

 「原子炉水位の低下が確認されました。また同じ思いをせざるを得なくなります。ぜひ協力してください」。吉田昌郎所長はこれ以上事故を拡大させまいと職員に呼び掛けた。

 予測では、核燃料が水から顔を出し始めるのは午後六時。だが、爆発で、冷却水の水源にしようとしていた3号機前の立て坑ががれきで埋まった。

 消防車とホースの配置を変え、代替の注水ルートを準備する間にも炉の水位は低下し、圧力は上昇してくる。遅くなるほど注水が難しくなる。

 圧力抑制室が高温のため、ベント(排気)をして状況を落ち着かせ、その後に蒸気逃がし弁(SR弁)を開けて炉圧を下げて注水しようと準備していた。

 午後四時すぎ、班目(まだらめ)春樹原子力安全委員長から吉田所長に「ベントより先に注水すべきだ」との電話があった。

 現場からは「圧力抑制室の水温は一三〇度超。SR弁を開けても蒸気は水に戻らず減圧が見込めない。(注水もできず)炉の水だけが減っていく」と、班目氏の案に懸念が示された。だが、ベントの準備が遅れ、清水正孝社長が「班目先生の方式でいってください」と判断を下した。

 午後六時すぎ、ようやくSR弁が開くが、懸念した通り、炉の圧力が下がらず注水もできない。核燃料が露出し始め、午後六時二十二分に全露出。「ああ、もう早く(水が)入ってくれ」と祈るような声が上がった。

 二時間後には炉心溶融、四時間後に圧力容器が損傷−。こんな予測が出される中で福島のオフサイトセンターにいた小森明生常務は「退避基準を考えておかないといけない」と提案。本店では、退避する作業員らの収容先や輸送方法の検討に入った。

 「1と3(号機)も炉心溶融ですよね」「そういうことだ。注水できないんだから」「三基炉心溶融ですよね」と幹部同士がつぶやく声も聞こえてきた。

 午後九時二十二分、別のSR弁が開き、いったん核燃料の半分ほどが浸かるまで水位が回復。「おお!」「やったあ!」。現地対策本部も本店も拍手と歓声に包まれた。

 だが、喜びもつかの間。午後十一時前、炉圧が急上昇し、注水も絶望的に。「(SR弁が)閉まってる」「たぶんバッテリーだ」。二十分後には、再び核燃料が全露出した。

 さらに悪いことに、格納容器内の圧力が設計圧を通り越し、破裂する圧力に近づいた。残るは、高濃度の放射性物質をまき散らすが、容器内の汚染蒸気を直接ベントすることしかない。

 「壊れる」「やるしかない」「すぐやれ! 早く!」。恐怖と怒気が交錯した。

 翌十五日午前零時すぎ、テレビ会議の映像は、直接ベントの弁を開けようとするところで終わった。ベントの成否は不明だが、幸運にも圧力抑制室近くのどこかが損傷して圧力が抜け、格納容器が大破する最悪の事態だけは避けられた。

 別の問題…フォローして

 原子炉への対応に追われる中、多数の使用済み核燃料が入ったプールの水温がどんどん上がり、核燃料がむき出しになる危険が忍び寄っていた。福島第一の現場も本店も認識はしていたが、後回しになった。

 「本店さん、本店さん、また別の問題が起きて、ちょっと対応する余力がないので、何とかフォローしてほしいんだけど」

 十三日午前八時二十五分、吉田所長が本店に泣きを入れた。「1号機のプールから湯気が出ている」との報告があったが、注水が止まった3号機に、いかに水を入れるかで手いっぱいだったからだ。

 プールの冷却は、ポンプで水を循環させながら熱交換器で除熱するが、電源を失うと、外から水を入れるほかない。しかし、原子炉の冷却水にも事欠くありさまだ。

 本店からは、山側から消防車で放水する案や、建屋の上からヘリで氷を投下する案も出されたが、水は足りないし、確保できる氷はプール容量が一基一千トン超なのに対してわずかしかない。「焼け石に水だ」との認識で一致し、放射能を恐れてヘリも手配できず、運ぶ途中だった氷の一部は福島第二の敷地内で解けてしまった。

 その後も時折、「各プールの温度が上昇している。迅速に対応する必要がある問題」として検討課題に挙がるが、そのたびに原子炉の状況が悪化し、うやむやになる展開が繰り返された。

 本格的な対応が始まったのは、映像の公開期間以降のことだ。プールからもうもうと水蒸気が上がり、まさに危険な状態になってからだった。

 公開先の限定なぜ

 東京電力のテレビ会議システムは、本店と福島第一、福島第二、柏崎刈羽の各原発、事故時の対策拠点となるオフサイトセンターなどをつないでいる。

 特に音声つきの映像は、事故対応の生の様子が記録され、極めて重要な資料となる。声色などから事態がどれほど切迫していたのかも分かる。

 ベント配管の途中にある仕切り板が割れる設定圧力が高すぎ、早期のベントができずに苦しんだこと、現場は情報を積極的に出そうとしていたのに、本店や国の段階でおかしくなっていたことなどがよく分かった。

 だが、東電は事故時の録画・録音を義務付けていなかった。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「今から思えば重要な記録と分かるが、当時は事故対応に必死になっていた」と釈明。今後、社内マニュアルで録画・録音を義務付ける方針だ。

 今回、貴重な検証材料は報道関係者に限定して公開されたが、さまざまな立場、専門の人が見てこそ十分な教訓が得られる。

 東電は三月十六日以降のテレビ会議映像も公開する方向で検討しているというが、公開先を限定しないことなど改善の余地は大いにある。(肩書はいずれも当時)

  ◇  ◇  ◇

 この特集は、山川剛史、永井理、加藤裕治、大野孝志、大村歩、榊原智康、桐山純平、片山夏子、清水祐樹、宮尾幹成、森本智之、小野沢健太が担当しました。

中日新聞社
〔引用、ここまで。〕

***************************************


どうして、情報を隠した理由や、事故を過小に見せかけるメディア操作をした動機を、本心から白状しないんでしょうかね? 「日本中がパニックになるのが恐かった」とか、「会社として、責任を追及されることを恐れて」とか、「上司の手前」とか、「真実を公表すると仕事を失ってしまうから」とか、普通、罪を犯した犯罪者が罰を受ける前に口にするであろう言葉が、東京電力からは一切聞かれてないような気がします。
むしろ、上掲の「水素爆発ってことにしよう」としているテレビ会議映像の中であたふたしている人たちこそ、原発事故の怖さ、制御の難しさを、身を以て体験しているのですから、率先して「原発は、やっぱりダメ。なくさなければ、自然も生活空間も、国も、地球環境も、壊れる」と、伝えるべきだと思うのですが。

謝る気も、詫びる気持ちも、微塵もなく、批判や追求をかわし続け、まるで、ひたすら罰と責任を逃れることだけを考えている性根の腐った犯罪常習者のようにこの5年間を過ごしてきた人たちが原子力行政の中にいて、今後もその考えを改めようとしないのであれば、やはり民主主義の法治国家として、厳罰が下されるべきだと私は考えます。


posted by DJ楢山節考 at 05:43| 日記 | 更新情報をチェックする