2015年07月25日

熊野大学夏期特別セミナー「戦後70年 中上健次 平和と戦争」で講演をします。

《※告知が遅くなって申し訳ありません。パソコンの不具合に見舞われたため、ブログを更新できずにいました。》


初日、8月7日(金)の夜、一番深い時間にやらせていただきます。

演題は、「核汚染放置戦争準備エンタメ洗脳国家・日本の現状と、己自身を熊野の地から見つめなおす」です。

参加申し込みの方法など、詳細は、熊野大学公式サイト「イベント案内」をご覧ください。
http://kumanodaigaku.com/event.html

熊野大学 twitter
https://twitter.com/kumanodaigaku

作家 中上紀氏 twitter
https://twitter.com/norinakagami


【中上健次:「熊野大学」特別セミナー 和歌山・新宮で来月】
毎日新聞 2015年07月16日 東京夕刊
http://mainichi.jp/shimen/news/20150716dde014040009000c.html
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私が熊野大学の合宿セミナーに受講生として初めて参加したのは、大阪芸大を卒業した翌年の1994年、当時同大学部の上に設けられていた、大学院とはまた別の、専攻科というコースに在籍しながらも授業にはまったく出ていなかった二十三歳の夏でした。

もし、私が、その年の熊野大学のセミナーを受講していなかったなら、まず、その翌年からわずか1年たらずとはいえ、贋学生として東京の幾つかの大学(最もお世話になったジャーナリスト専門学校を含む)でモグリの聴講生をすることもなかったでしょうし、中上の読者にはおなじみの、新宮のお灯まつりに二度も上らせてもらうこともなかったでしょう。
そもそも、出身大学の外で、その当時に【中上健次】を読んでいた歳の近い文学仲間らと出会えたこと自体が、今にして思えば、とても幸運だったのです。

そして、後に『介護入門』と名づけることになった小説(※書き出す前には、「小説かどうかもわからなかった、小説のようなもの」)を、2002年に、自宅で気ままな音楽創作の活動(いわゆる「宅録」)以外何もしていなかった、小説を書くことなど何年も前に放棄してしまっていた私が、「とにかく経験したことを忘れ去ってしまうのが厭だから、書けるかどうかはわからないし、再び《小説を書く》という行為に向き合うのはなんとも忌わしいけれども、書くしかない」と思い至ったのは、その頃、数年ぶりに膝をつき合わせて語り明かした、元々が熊野大学で最初に友達になり、東京での贋学生生活へと私を誘ってくれたツレの家で、でした

で、〔このブログではあまり私的なことは書かないつもりでいたのですけれど、ちょっと今回は、何かのめぐり合わせとしか思えないので、書かざるをえません。〕先週の15日の、【自称公共放送】のfuckin' NHKが秘密保護法案の時と同じくまたしてもテレビで国会中継をしなかった、あの強行採決の日の夕方に、続々と人が集まりだした国会前で、なんと、私は、そのツレ(※自称【紀州の鬼】)と、バッタリ遭遇したのでした。

熊野大学での講演を半月後に控えた私と、熊野大学への参加では私よりも先輩になる【紀州の鬼】とが、互いに何の連絡もなしに、このタイミングで再会してしまうこと自体が、既に何事かであると、熊野大の出身者であるわれわれは、そこは何の疑いもなく、偶然か必然かもわからぬ不思議な流れに呑まれるようにして、自然と「そう感じる」以外になかったのですが、あの日の国会前・抗議活動の場での再会を、来たる【熊野】での、本格的な【交通の反復】の序章のように思えば、今年の熊野大学は、相当「ええ感じ」になりそうですね。

「熊野の地から見つめなおす」と書いたことの真意は、
熊野に来てもらったら、どんな人にも、わかってもらえる気がしています。
(【中上健次の熊野大学】を入り口として熊野に行っていなければ、私は、もしかしたら、今私が認識しているようには、熊野という地のことを感じられないままに、人生を送っていたかもしれません。)

当日は、そういう話からはじめます。


※《革命謀議の自由》は、腐りきった【核汚染放置戦争準備エンタメ洗脳国家】に抑圧されているすべての国民に保障されている、あたりまえの権利です。

posted by DJ楢山節考 at 08:16| 日記 | 更新情報をチェックする

2015年07月13日

安保法制の強行採決で、ロシアと戦争になる可能性は?

絶望的なまでの対米従属(米国による日本軍の支配)を永続化させる【集団的自衛権の行使容認】によって、もし、アメリカがロシアと軍事的に揉めることになれば、日本は、この10年の間でも、実際に北海道の漁船を銃撃し、日本人を殺している国、ロシアと戦争をしなければならなくなるのだろうか?――【集団的自衛権の行使容認】によるロシアとの戦争の可能性について、マスメディアで言及された例を私は知らなかったため、インターネットで検索してみると、佐藤優氏が解説をしたラジオ番組の録音がすぐに見つかった。


集団的自衛権の行使に反対する佐藤優が対ロシアの... 投稿者 LouWilburn
集団的自衛権の行使に反対する佐藤優が対ロシアの危険性について解説

ウクライナ情勢について、日本のマスメディアでは、今週にも国会での強行採決が目論まれている安保法制とのかかわりで報じられることが極端に少ないように思えてならない。
だが、先週7月10日付の米紙「THE WALL STREET JOURNAL日本版」の記事には、【米軍次期トップ「最大の脅威はロシア」、ウクライナに武器供与必要】という、日本が米国軍との【集団的自衛権の行使】を実現するのであれば、日本の政治家が無視できるはずのない険しい見解が示されている。

以下、記事を全文引用。


【米軍次期トップ「最大の脅威はロシア」、ウクライナに武器供与必要】
By GORDON LUBOLD
2015 年 7 月 10 日 12:25 JST

【ワシントン】米軍の次期統合参謀本部議長に指名されたダンフォード海兵隊総司令官は9日、上院軍事委員会で開かれた指名承認のための公聴会で、米国の安全保障にとって最大の脅威はロシアであるとの認識を示した。また、米国がウクライナに殺傷能力のある武器を供与しなければ、ウクライナは東部へのロシアの侵攻に対抗できないだろうと述べた。

 ダンフォード総司令官は、中国や過激派組織「イスラム国(IS)」のほか、中東でのイランの影響力などさまざまな潜在的な脅威がある中で、米国にとって最大の脅威は核能力や近年の侵略の歴史からみてロシアであると指摘。「米国の存在に脅威を与えうる国について語るなら、ロシアを挙げざるを得ない」と述べた。

 さらに米国の安全保障上の第2の懸念として北朝鮮、第3に中国、第4にISを挙げた。

 ダンフォード氏は議長に就任すれば、ロシアとウクライナに関してより強硬な対策を勧告する意向であることを示した。マケイン上院軍事委員長(共和、アリゾナ州)が「ロシアが昨年クリミアを併合したような侵略行為を行った場合、ウクライナは対抗できるか」と質問したのに対し、ダンフォード氏は「軍事的な観点から見れば、われわれがウクライナに支援を提供するのが理にかなっていると思う。率直に言えば、そうした支援がなければウクライナはロシアの侵攻に対し自衛できないだろう」と述べた。

 ワシントンのロシア大使館の広報担当者は、ダンフォード総司令官の発言についてコメントを差し控えた。

 オバマ政権は殺傷能力のない軍需品をウクライナに供与しているが、当局者によると、殺傷能力のある武器の供与については今も検討中だという。仮に武器の供与に踏み切れば、ロシアとの代理戦争になると懸念する向きは多い。米国などによるウクライナ軍事支援を上回るスピードで、ロシアがウクライナ東部の親ロシア派武装勢力への支援を行う可能性が高いとみられている。

 ダンフォード総司令官は上院で承認される見通しで、今秋退任する予定のデンプシー元統合参謀本部議長の後任となる。

 イラクに関してダンフォード氏はオバマ政権の見方を繰り返し、イラク政府軍がISとの戦いに勝利するだろうとしながらも、政治的な解決も必要になると述べた。ただ、対IS戦略の軍事的な部分が重要であることに変わりはないと述べ、より積極的なイラク軍支援を提唱する可能性を示唆した。

 アフガニスタン駐留米軍の撤退については、必ずしも既定のスケジュールに縛られず、現地の情勢を基に判断するとの従来の立場を繰り返した。アフガン駐留米軍は現在約1万人で、オバマ政権は来年末までに少数の部隊を残して撤退するとの目標を維持している。

《引用、終わり》


テレビでどう報じられているか、私は知らないけれど、安保法制が施行されたら、ウクライナに自衛隊が武器輸送をする可能性は、当然あるわけでしょう? それとも、ないんですか? あるのか、ないのか、はっきり議論していただかないと。「決めるときは決める」みたいな「意欲顕示の刷り込み」にばかり終始した情緒的発言とそれを印象づける既に私物化済みのテレビ報道で国民を誘導して、【採決したもん勝ち】の末に、日本をどこに行かせるつもりなのか? 

しかも、ロシアって、去年の2月のウクライナ(※言うまでもなく、旧ソヴィエト連邦だった時代にチェルノブイリ原発事故が起こっている)で、核兵器を使う準備をしていた、それぐらいのえげつない軍事国家ですよ。

「ウクライナへアメリカ軍の武器を届けるために自衛隊が派遣されることは、あるのか、ないのか? その時、自衛隊は、また日本の国土は、ロシアの標的にならずに済むのか?」――テレビから、こういう話題、流れてきていますか?

議論を充分に尽くさぬまま、国民に具体性を伝えようともせずに安保法案を可決しようとしている超・対米屈従主義者の安倍首相は、日本国民の平和と安全のことなんて、絶対にまともに考えていない、と私は思います。




《以下、日経新聞(2015/3/16)より引用》
ロシア大統領、核戦力に戦闘準備指示 ウクライナ政変で
 【ウラジオストク=共同】ロシアのプーチン大統領は国営テレビが15日放映した特別番組「クリミア、祖国への道」のインタビューで、ウクライナで昨年2月に親ロシアのヤヌコビッチ政権が崩壊し親欧米派が政権を掌握した際、核兵器使用の準備をするようロシア軍に指示したことを明らかにした。

 ウクライナ政変の危険性を強調し、一方的なクリミア編入の正当性を強調する狙いがあるとみられる。

 プーチン氏は、クリミアという「ロシア人が住む歴史的領土が危険にさらされているのを放っておくことはできない」と強調、「最も好ましくない事態の進展」にも対応する用意があったと述べた。編入に際してはロシア軍2万人以上を動員し、大量の地対空ミサイルなどで半島を要塞化。特殊部隊や海兵隊も投入したとも明かした。

 プーチン氏はまた、ウクライナの政変を「米国が操っていた」とあらためて強調。政変前にウクライナの民族主義者の訓練などがポーランドやリトアニアで行われていたと指摘した。

 同番組でプーチン氏は、クリミア編入を決意したのは昨年2月にウクライナで政変が起きた「直後」だと述べ、3月の現地の住民投票結果を受けて決めたとの主張を覆した。編入から1年を経てクリミアの実効支配が固まり、編入の既成事実が覆る可能性がないと判断したとみられる。

 特別番組がいつ収録されたのかは不明。

《引用、終わり。》

ほかにも、冷戦時代への回帰を思わせるような、ロシアと米・EU側との緊張が今後さらに高まって行きそうな最近のニュースは、幾つも見つかる。

【米、NATOに戦闘機など提供 ウクライナ情勢受け】
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM23H0M_T20C15A6EAF000/
【サミットにロシア大統領招請検討 関係仲裁、突破口に ウクライナで米ロ対立、領土交渉に影】
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/politics/politics/1-0146338.html
【EU:対ロシア経済制裁を延長…来年1月まで】
http://mainichi.jp/select/news/20150618k0000m030095000c.html
【米、ウクライナに無人偵察機を提供】
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO84270080S5A310C1FF2000/
【NATO:核兵器態勢見直し…露に対抗、高性能化など検討】
http://mainichi.jp/select/news/20150624k0000e030263000c.html

そして、またしても、「やっぱり資源も絡んでいるのか……」と愕然とさせられる記事も。
【ウクライナ政変と米露資源戦争(4)】
http://www.data-max.co.jp/2014/03/31/070055_nkt_04.html



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15日は私も国会前に行きます。
マスメディアの死体化とあらゆるファシズム的風潮に抗い、
場所を作ってきてくれた人たち、
継続して抗議活動に時間を割いてくれていた人たち、
大阪では都構想を草の根運動によって阻止してくれた友人たちに、
あらためて感謝しています。

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最後に、本当に恐い時代に突入しているのだという実感を、さらに更新させられた、ぞっとする記事を以下に転載します。「THE WALL STREET JOURNAL日本版」より。

【オピニオン】間近に迫った中国との第3次世界大戦
By Paul B. Farrell
2015 年 7 月 8 日 19:01 JST

 第3次世界大戦?ああ、米不動産王ドナルド・トランプ氏とニュージャージー州知事クリス・クリスティー氏の大統領選での共和党予備選の激突のこと?それとも強気相場を回復させようと躍起になっているウォール街のこと? いや、そうではない。

 私たちは戦争を忘れ、爆弾で人が死んだという夜のニュースを見ても「向こう側」のことのように思っている。だが、第3次世界大戦は本当に近づいているのだ。

 米国のジョージ・W・ブッシュ前大統領がイラク戦争に踏み切る際、同氏のチームは「あらゆる国家安全保障問題の根源」について警告を発し、「2020年までに何か劇的なことが起こることを疑う余地はほとんどない(中略)人生を左右する戦争だ」と指摘した。米国防総省の幹部は今、この2020年に向けて早めに計画を練っている。米国人の大半が次はどんな電子機器を買おうかと考えている間に。

 目を覚まそう。米紙USAトゥデイはCIA(米中央情報局)出身のマイケル・モレル氏が「イスラム国」の次の実験は9.11(同時多発テロ)のような攻撃になるかもしれないと語った記事を掲載した。モレル氏は2001年、ハイジャックされた航空機がワールドトレードセンターに突入したときのブッシュ大統領の側近だ。記事を執筆したスーザン・ペイジ氏によると、モレル氏はCIA長官代理を2度務めた。また、「米海軍特殊部隊『ネイビー・シール・チーム・シックス』がオサマ・ビンラディンを殺害した」との報告が入ったときは、オバマ大統領と共に危機管理室にいたという。

 モレル氏の新著「The Great War of Our Time: The CIA’s Fight Against Terrorism From Al Qa’ida to ISIS(われわれの時代の大戦:アルカイダからイスラム国に至るテロリズムに対するCIAの戦い)」では、今日すでに米国が第3次世界大戦を戦っていると書いている。それどころか、同氏は第3次大戦がさらに数十年間続くだろうと予測している。

 今、第3次世界大戦は国防総省でホットな話題になっている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は最近、ピーター・シンガー氏とオーガスト・コール氏が執筆した近未来の第3次世界大戦の様相を描いた「The Ghost Fleet(ゴースト・フリート)」を閲読した。シンガー氏は「ワシントンで最も卓越した未来学者の一人」だ。同氏は現在、米軍上層部を震え上がらせるような警告を発しながらペンタゴン(国防総省の建物)の廊下を歩いている。それは中国との第3次世界大戦がやってくるという警告だ。

 実際、米国の最新鋭ステルス戦闘機「F35」でさえ「中国製のマイクロチップによって空中で破壊」されるかもしれない。また、「中国のハッカーは簡単に米軍のコンピューターの秘密情報にアクセスすることができ(中略)いつかは中国軍がハワイを占領するかもしれない」のだ。

 これは臆測にすぎないのか?そうではない。WSJのディオン・ニッセンバウム記者は中国のハッカーがすでに「ホワイトハウスのコンピューターや防衛産業の計画、数百万もの米政府の極秘ファイル」に侵入していることを思い出させた。

 シンガー氏は小説で「米国の民間軍事請負業者への依存、サイバーセキュリティーの問題について、さらにはロボットやドローン(無人機)といったテクノロジーへの依存度を高める国防総省について」、また、なぜこれらが国家安全保障を大きな危機にさらしたのか、について説得力のある説明をした。

 ミリタリータイムズの記者で、米ネイバル・ウォー大学出身の退役軍人であるローレンス・コーブ氏はゴースト・フリートについて、「中国およびロシアとの間でくすぶる冷戦」が実際の戦闘(熱戦)になれば「起こりうる現実的なシナリオだ」と述べた。

新たな世界戦争:防衛関連株を物色すべき?

 第3次世界大戦は近づいており、次第に熱を帯びてきた。昨年には中国が南シナ海で領有権が争われている島々に進出したことで、戦争勃発の寸前まで行った。

 このことは、実は米国人が戦争好きだということを示している。確かに戦争にはコストがかかる。巨額の債務が積み増され、新たな税金が課される。それでも、われわれは男らしく、戦争を愛しているのだ。そうでなければ軍事予算が税収の48%を占めるのを誰が許すだろうか。なぜニクソン元大統領のスタッフや歴史家ケビン・フィリップス氏が発した「大国の大半は経済力がピークに達したときに傲慢(ごうまん)になり、膨大なコストをかけ、多大な資源を無駄にし、巨額の債務を抱えて世界大戦を仕掛け、最終的には自分自身を燃やし尽くしてしまう」という警告を無視するのか。

 認めよう、私たちは戦争が好きだ。海兵隊のポスターは子どもだった私を魅了した。私は空軍兵器システムで訓練を受けた。5年前、私はエリック・ソフジェ氏の切れ味鋭くたたみかけるようなストーリー展開のミステリー小説「China’s Secret War Plan(中国の極秘戦争計画)」に魅了されたし、モレル氏の「The CIA’s Fight Against Terrorism(CIA、テロとの戦い)」やシンガー氏のゴースト・フリートをむさぼるように読んだ。小さな町の売店で働いていた少年のころ、私は雑誌「ポピュラー・メカニクス」がお気に入りだった。そう、戦争は「人気があり」、独立戦争以来、米国人のDNAの一部になっているのだ。

 第3次世界大戦を題材にしたソフジェ氏のミステリー小説は2015年8月9日午前4時から始まっている。これは数年前に書かれた本だが、もこの日に共和党大統領候補者の公開討論が行われるという予測は当たっている。

 小説では、中国がこの日の早朝に台湾への攻撃を開始し、「中国本土の大型車両から1200発の巡航ミサイルと弾道ミサイルが発射され(中略)台湾の貧弱なミサイル防衛ネットワークと、散り散りに配備された地対空ミサイル『改良ホーク』およびパトリオット迎撃ミサイルが(中略)迎撃したが(中略)役に立たなかったようだ(中略)数百発もの中国のミサイルが台湾の軍事基地と空港を砲撃し、数次にわたる攻撃で(台湾の)防御を圧倒した」と書かれている。

 「台湾空軍は離陸できない(中略)陸軍は台北の市街地に結集し、中国本土まで100マイル(約160キロメートル)しか離れていない西の海岸に陣を敷いた。ただ、彼らは世界中が知っていることを認識している。これはもはや台湾の戦いではないのだ。古い超大国と新しい大国との戦闘なのだ」

軍人の戦闘的な考え方が超大国という地位と経済を破壊する

 これが第3次世界大戦の始まりだ。これは年老いていく戦争好きの米国と、2050年までには米国を10億人上回る人口を持つとみられ、世界の舞台に急速に台頭しつつある超大国、中国との戦争なのだ。中国経済は全世界の総生産(GDP)の4割を占める一方、米国の比率は14%に低下する。中国は新たな超大国で、われわれの経済資源を浪費させる仮想敵国なのだ。

 ソフジェ氏は「この新たな軍拡競争では中国が主導権を握ったようだ」と警告する。同氏は「台湾をめぐる米中紛争の潜在的な結末を描写した2000年のランド研究所のリポートでは、米国はたやすくこの戦争に勝利できた。その9年後、この無党派の研究所は中国の空軍力増強、サイバー戦争への注力、米国の衛星を排除する弾道ミサイル能力を考慮に入れて、分析を見直した」と話した。

 ランド研究所が2009年のリポートで下した結論は「最終的に米国は空中戦で敗北するだろう。この戦いは大方の人の想像よりも厳しいものとなり、コストも膨らむ」というものだった。これは痛い。ブッシュ前大統領のチームは、イラクおよびアフガニスタンでの戦争が米国を強くすると述べていた。だが、実際にはケビン・フィリップス氏の警告通り、「外交上、(過去)最大の失敗」に終わってしまった。

 ソフジェ氏は米国の戦争の異常さを指摘した。同氏の描いた第3次世界大戦シナリオはわずか24時間で終わるが、米国の経済を疲弊させ、超大国という地位を揺るがし、間接的に中国に勝利をもたらしてしまうという。不合理で戦争のことしか考えられない頭を持つ新保守主義者(ネオコン)は、今度はイランやロシアなどと新たな戦争に突入したがっている。そう、米国人は戦争好きで、こうやって膨大な債務を借り入れ、怪しげな勝利を手にするのだ。

強力な新戦争戦略:サイバー攻撃

 未来の兵士、それはハッカーやITオタク、ゲームプレーヤー、検索エンジンの天才たちだ。今日、中国もグーグルやフェイスブック、マイクロソフトのゲーム機「X-Box(エックスボックス)」の技術を使って競っており、戦争好きの軍幹部によって訓練されたサイバー部隊を持っている。実際の戦争の前に起こる未来のサイバー戦争に備え、多額の予算が計上され、税金が増え、赤字が膨らむことも国防総省は知っている。

 ソフジェ氏が2010年に書いたミステリー小説や米国が一日ももたずに中国との第3次世界大戦に敗れるシンガー氏のゴースト・フリートを読んでほしい。米中の指導者はいずれも男らしい強さにこだわりを持ち、戦争を愛し、不合理な計画を立て、長期的なコストを顧みないのだ。

 シンガー氏の小説は中国に対する脅威が第3次大戦の引き金を引くという見方を一段と強めた。残念ながら、戦争は米国を疲弊させる。私たちはブッシュ政権下の国防総省が示した「2020年までに、戦争が人生を定義するだろう」という恐ろしい預言に近づいている。だから軍幹部はあらゆる状況に物的、人的に随時対応できるようにするため数兆ドルを費やしている。なぜならば、われわれは戦争好きだからだ。

 (筆者のポール・B・ファーレル氏は行動経済学のコラムニスト。著作は個人投資家の資産運用や経済学、心理学などの分野で9点ある。モルガン・スタンレーで投資銀行業務に携わった経験を持つ)

原文(英語):Opinion: World War III with China dead ahead

《転載、終わり》

※(当方のwebブラウザでは、記事の見出し文句をコピーしてgoogleで検索すると、元のデジタル紙面を読むことができました。)
posted by DJ楢山節考 at 16:42| 日記 | 更新情報をチェックする

2015年04月02日

4/15発売『別冊ele-king』に、シーナ著『YOU MAY DREAM』についての文章を寄稿しました。

あの日から、もうじき二ヶ月になります。

4月15日に発売される 『読書夜話 - 音楽ファンのためのブックガイド 』(ele-king別冊)に、「ロックの"夢見る力"は無限大 シーナ『YOU MAY DREAM』を再読する」という題の文章を寄稿しました。

私が書いたのは、「書評」とか、「随筆」ではなくて、ただ、シーナさんの本のことを書きたかった、それだけです。
でも、今回ほど、書かせてもらえたことを「ありがたい」と感じたことは、これまでなかったように思います。
(編集長の松村正人氏、『ele-king』誌、ありがとう! 感謝してます。)



とにかく、『YOU MAY DREAM  〜ロックで輝きつづけるシーナの流儀〜』というシーナさんのこの本を、本当に必要としている人が、今の日本には沢山いるんじゃないかな、という気がしてならないのですよ。

この本が出たばかりの五年前(『STUDIO VOICE』が休刊したり、『サイキック青年団』が突然打ち切られたりした、あの頃)は、自分(とYUYAさんの)の本が出版されたばかりだったので、この『YOU MAY DREAM』について、どこかに私が書いてお薦めするという余裕は全然なかったのですが、「今までに読んだことのない、もの凄く新鮮なロックの本」、「シーナさんそのものを感じられる本」、そういう風に私は読みました。(私もROCK'N ROLLの本をずっと書いていましたから、余計に、「もの凄く新鮮」だったのです。)

2010年の元旦、NEW YEARS WORLD ROCK FESTIVAL会場の銀座博品館で、出演バンドの物販のブースで発見して、ビビッときて、すぐにGET。
ちょうど、『ゲットー・ミュージック』を書く際に思いっきりお世話になった(それなしにはあんな風に書き出せなかった)シナロケの『真空パック』のLPジャケット(※白黒写真の方です)を、そのオモテ面にサインをいただきたくて奈良から持参してもいたので、思い切って楽屋へお邪魔しました。
自己紹介をすると、「オオーッ! 本、読んだぜ! 書いてくれてありがとう!」とストレートかつROCKIN'なノリで、あの鮎川誠さんが、長い腕をスゥイングさせるようにご自分から右手を差し出されて、めちゃくちゃ気さくに握手してくださいました。(サイコーでした!)
初めて間近に接したシーナさんは、LAメタルのミュージシャンもかなわないぐらいの、ライオンのたてがみみたいな黒髪に、全身黒で、タイトなワンピースに網タイツ姿。客席からステージを観てる時には、「シーナ!!」って気軽に声をかけたくなる可愛らしい雰囲気なのですが、ライヴの後に楽屋でお会いすると、やっぱり、“普通の人”っていう感じじゃなくて、自然体でも、元々の「気合い」のセッティングからして違うのでしょうか、笑みを湛えて、とてもオープンに迎えてくださっているのに、私は非常に緊張してしまって、何をお話ししたかはまるで思い出せません。
ただ、静かに頬笑みながらこちらを眺めていらした姿が、なんと言えばいいんでしょうか、私自身の「外見」ではなく、「内面」というのか、「全体(性)」というのか、目に見えないものを見つめておられるような印象を受けました。(ほんのわずかな時間だったんですけどね。)
だから私は素朴に、「シーナさんって、霊感とか、強い人なのかな」ぐらいに思っていたのですが、『YOU MAY DREAM』を読んで、「ああ、なるほど」と、実にスムースに腑に落ちました。

あの明けたばかりの年の初めに、シーナさんと鮎川さんに、金色のペイントマーカーでサインをいただいた時の情景は、俺の記憶の中で、永遠に輝き続けています。

SHEENA FOREVER!!!






『YOU MAY DREAM』で読める鮎川誠さんの言葉の数々も、上記リンクの映像での発言と同様、素晴らしいです。(紙数の都合で、『別冊ele-king』掲載の拙稿に引用できなかった言葉も、いっぱいあります。)


シーナ&ロケッツ・オフィシャル・ウェブサイト a.k.a. ロケットウェブ

『ROKKET RIDE』は、聴かないと損するぐらいの、ヤバいロックアルバムです。まず、いきなり1曲目の頭の出音から、ラウドだし。(録音されてる音質もいいんですよ。さすが、ビクター!)曲も演奏も詞も、アルバム全体通して、とにかくイイです!
(自分が好きになってしまった、去年に出たアルバムで言うと、SWANS『To Be Kind』も、GUILTY C. 『Downpour Shammer』も、ガンジー石原&糸車『わからずやのコンコンチキ号漂流記』も、どの作品も、私は全体を通して好きなのですが、こういう、完全にアンダーグラウンド系の、独得のクセと誠実さがあって、個性が際立っている完成度の高い音楽と比べても、尖り方やエッジ、そして音、ヴァイブスやフィーリングで負けてるかっていうと、凄いことに、全然、シナロケは負けてないんですよね。シナロケはシナロケで、【貫き通している】ことがわかります。100パーセント、全身全霊で「ROCK」してるし。『ROKKET RIDE』を聴けばはっきりします。微塵も"大御所"ぶってないしね。むしろ、イカツイぐらいの、真っ正面から勝負を賭けたROCKアルバムですわ。DVD付きがお薦めです。あと、B面に「電撃BOP」が入った別売りのシングルも最高です。)

あっ、もうこんな時間?
関東地区の人らは、もうじき(4/2の午前3時から)、シナロケのライヴ、深夜にフジテレビでやるそうですよ

posted by DJ楢山節考 at 03:01| 日記 | 更新情報をチェックする

2015年01月15日

辺野古ゲート前・警察による暴力的排除の中継



山本太郎参議院議員のツイッター
https://twitter.com/yamamototaro0

真夜中なのに、非常に危険な状態になっているようです。
posted by DJ楢山節考 at 01:20| 日記 | 更新情報をチェックする

2015年01月10日

42nd NEW YEARS WORLD ROCK FESTIVAL on TV

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mou, kyou (konnya : seikakuniha 11nichi no gozenn ichiji hangoro kara) desu ne.

arigataikotoni, kansaidemo, kotoshiha mirareruyoudesu.

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内田裕也&Truman Capote Rock’n’Roll Band ga, ORE ha sukida.


NEW YEAR

NEW YEAR

NEW YEAR...

KANARAZU MIRU TSUMORIDESU.





posted by DJ楢山節考 at 01:35| 日記 | 更新情報をチェックする

2014年12月09日

掌編小説「桜井にスターバックスができる日」を文芸誌『すばる』に寄稿しました。

『すばる』2015年1月号に、掌編小説「桜井にスターバックスができる日」を寄稿しました。
http://subaru.shueisha.co.jp/

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これが、西暦2014年現在の、日本の総理大臣の発言? この人、本当は、人間ではなく、【原発再稼働】の実現を任されている、機械のような存在じゃないですか? どれほどの大惨事が起こっても自分で責任を取る気がないから、「桜島を含む周辺の火山で 今般御嶽山で発生したよりもはるかに大きい規模の噴火が起こることを前提に 原子炉の安全性が損なわれないことを確認するなど」「 再稼働に求められる安全性は確保されている」と、まだ全然福島の原発事故が片付いていない現実を無視するかのような口ぶりで、超イイカゲンな内容の原稿を読み上げられるのでしょう。福島で原発事故が起こった時、それまでずっと原発を推進してきた自民党が、どのような責任を取り、直接の被災者となった福島の人たちに対して自分たちの党の責任(「ない」とは言わせません)をどのように取ってきたのか、未だに、何一つ国民には伝わって来ていないんですがね。


↑地元の人らを馬鹿にしているとしか思えない、【ほのぼの動物ものバラエティ番組】みたいな酷いBGMかぶせて編集したヤツ、パイプ椅子でどつきたいです。

私のこのブログを見ているかも知れない自民ネットサポータズクラブの人たちにも、痛切に訴えたいです。
この映像について、どう思わはりますか?
あなた、「安倍首相、立派にええことしたはるなあ」って、稲刈り機を運転させてもらってる映像とか見て、マジで思えるの?

一国の首相が、原発事故の被災地の、放射能のせいで【生活難民】になってしまった人らのとこに行って、自己宣伝風のパフォーマンスしかしてなくて、しかも、そこに、なんでこんなBGM要るんですか? 
その映像の長さが、「2分16秒」、ハードコアパンクの2曲分ぐらいっていうところも、ある意味、HARD COREかもね。

安倍さん、この時は福島まで行って、何がしたかったの? なんで東京の電気を作ってきた東京電力の放射能を、福島の人たちが引き受けなければならないの? 東京で、自民党で、東京電力で、正力松太郎さんのお墓の中とかで引き受けるのが筋じゃないんですか? それに、もし、これ以上汚染を拡げてはならないから福島に放射能を集めて封じ込める策以外にどうしようもないんだっていうのなら、どれだけ金がかかっても福島の汚染された地域の人らを、人命最優先で移住させなきゃいけないのに、なんでまだまだ線量の高い警戒区域に人を返したり、国道6号の通行規制解除とかしてるの? 国や政府の責任も、起こってしまったことも、放射能の危険性も、誤魔化し、曖昧に薄めて、ゼニで「なあなあ」にして、忘れさせたい? あ、忘れさせられへんうちに、言うとかなアカンわ。2011年3月の原発事故発生当初に、文部科学省のSPEEDIの結果を隠蔽し続けた役人たちは、この先も、死刑にならないんでしょうか? 



https://www.youtube.com/watch?v=AhJZhRsVPmM

《ご参考までに》
東北の大震災より何年も前の平成十八年十二月十三日、共産党の吉井英勝議員から提出された「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書」に対しての、前回就任時の安倍総理の回答は、こちら

「再論 福島第一原発1号機の全交流電源喪失は津波によるものではない」岩波書店『科学(電子版)』第84巻第3号,e0001頁,2014年



阿蘇山“活発な噴火活動続く”(NHK)
蔵王山“火山活動の高まり見られる”(NHK)
御嶽山“活動低下傾向も小噴火のおそれ”(NHK)
桜島 人工地震起こしマグマ調査(NHK)

九州の活火山(気象庁)
活火山とは 我が国の活火山の分布(気象庁)


昨今の火山活動の活発化は、日本列島だけに限った現象ではないようです。
そもそも、地殻変動に、国境なんて関係ないでしょう、だって、地球は、ひとつしかないのですから。

インドネシアの火山、30回にわたって噴火 避難者2万人以上に
インドネシア・ジャワ島の火山噴火、2人死亡
インドネシアのシナブン山が大噴火、村に溶岩迫る
フィリピン・マヨン山から溶岩、5万人が緊急避難へ
溶岩を噴き上げるバルダルブンガ山、アイスランド
動画:ハワイ島・パホアを襲うキラウエア火山の溶岩流
シチリア島のエトナ山が活発化、溶岩流れ出る



https://www.youtube.com/watch?v=y50yPFoMRFU


もう去年の話ですが、安倍首相、ハドソン研究所主催のハーマン・カーン賞の受賞、おめでとうございます!!
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2013/0925hudsonspeech.html
 



【東日本大震災:復興予算35%未執行 2.6兆円使われず】
毎日新聞 2014年07月31日 13時04分(最終更新 07月31日 14時27分)
 「復興庁は31日、2013年度の東日本大震災復興予算7兆5089億円のうち、執行率が64.7%にとどまり、2兆6523億円が年度内に使われなかったと発表した。資材価格の高騰や人手不足が原因で、12年度比0.1ポイント減。政府は「復興の加速化」を重点課題に位置づけているが、復興事業の遅れは改善できていない。」

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2014年07月21日

中島らもさんについてのエッセイ、ふたつ

お知らせが遅くなってしまいましたが、現在発売中の文芸誌「すばる」8月号の、《中島らも 没後十年》の特集に、随筆「中島らもが生きていたなら、山口冨士夫の死と、今もどのように向き合い続けているのだろうか」を寄稿しました。
(昨年の暮れに出た、山口冨士夫さんの追悼本『天国のひまつぶし』に寄稿した短篇「運命の縝(いと)」もあわせて読んでいただければ幸いです。) 

そして、いよいよ明日から大阪ではじまる、「中島らもメモリアルWEEK 2014」の会場で販売されるオフィシャル・パンフレットにも、エッセイを掲載していただきました。
こちらは、是非、明日、オープニングイベントの会場シアターBRAVA!で、手に取ってご覧になってください。(ものすごく格好いい、貴重なメモリアル・パンフレットの実物を拡げながら、『頭の中がカユいんだ』の解説を書かせていただいた時と同じような、「こんな光栄なことがあっていいんだろうか」という気持ちが込み上げました。)

私も、明日からの「中島らもメモリアルWEEK 2014」には、"ひつこい"一ファンとして、遊びに行くつもりです。
posted by DJ楢山節考 at 00:13| 日記 | 更新情報をチェックする

2014年07月17日

「仲良くしようぜパレード(なかパレ)」への賛同コメントにかえて


 「ナチ党が共産主義を攻撃したとき、私は自分が多少不安だったが、共産主義者でなかったから何もしなかった。ついでナチ党は社会主義者を攻撃した。私は前よりも不安だったが、社会主義者ではなかったから何もしなかった。ついで学校が、新聞が、ユダヤ人等々が攻撃された。私はずっと不安だったが、まだ何もしなかった。ナチ党はついに教会を攻撃した。私は牧師だったから行動した――しかし、それは遅すぎた」
  〔『彼らは自由だと思っていた――元ナチ党員十人の思想と行動――』
   ミルトン・マイヤー著(田中浩=金井和子訳・未来社刊)より引用〕

 『彼らは自由だと思っていた』と題された本の中で、上に引いたドイツ人牧師(ニーメラー牧師)の言葉を紹介する言語学者は、「すべてが起ってしまってから、『発端に抵抗せよ』と『終末を考慮せよ』というあの有名な一対の格言を私は何度も考えてきました。でも、発端に抵抗するためには、それが発端だとわかるためには、終末が見越せなければならないのです。はっきりと、しかも確実に終末が見越せなければならないのです。だとすれば、平凡な人たちに、いや非凡な人たちにだって、どうしてそれが見越せるでしょうか。」と、振り返る。

  「最初のいちばん小さな行為のすぐ後で体制全体の最終的な最悪の行動が起きていれば――『ドイツ人の店』というステッカーが、非ユダヤ人経営の店にはられた直後に、四三年のユダヤ人のガス室殺人がおこなわれていれば――何千人、いや何百万人の人たちは大きなショックをうけたでしょう。でも、現実はもちろんそうではありません。そのあいだに何百もの小さな段階があります。なかにはそれと感じられないものもあります。そしてどの段階も、つぎの段階でショックを受けないような準備をしているのです。第三段階は第二段階よりそんなに悪くないのです。あなたが第二段階で抵抗しなければ、なぜ第三段階で抵抗しなければならないでしょうか。こうして、事態は第四段階に進みます。」

 そうして、遅まきながら、この言語学者は、《赤児同然の彼自身の息子》の口から発せられた、「ユダヤ人の豚野郎」という差別的言辞に衝撃を受けてはじめて、彼が暮らす世界の「すべてが変貌したことに、目の前で完全に変貌してしまったこと」に気づいたのだと、苦しげに告白する。

  「あなたがいま住んでいる世界、あなたの国やあなたの国民は、あなたが生まれた世界とはまったくちがっているのに、それは外形になに一つかわりがあるわけではなく、すべてがそっくりそのまま、安心感を与えてくれる外形をたもっているのです。家も、店も、仕事も、食事の時間も、来客も、音楽会も、映画も、休日も、なに一つかわりはありません。でも、精神はかわってしまいました。(中略)いまあなたは、憎悪と恐怖の世界に住んでいます。憎悪し恐怖する人びとは、それさえ自分では気がつきません。」

 こんな風に、まったく他人事とは思えない、むしろ世紀をまたいで、現在の日本の状況に激しく警鐘を打ち鳴らすかのような、敗戦後のドイツの一地方都市で取材された、戦時中を回想したこれらの言葉は、しかしながら、決して、21世紀の極東の島国に住むわれらの元へと届ける目的をもって書き残されたわけではない。そうではなく、戦後になってから、市井のドイツ人がナチス政権の時代を省みて、ドイツ系にしてユダヤ系でもあるアメリカ人の原著者に語った、ナチス独裁体制にどんどん巻き込まれていった人びとの、いわば、《ことなかれ主義》におのれの未来を預けきった精神的状況が、今の日本で生活するわれわれの、「根本的な問題を考えない」暮らしぶりに、余りにも似すぎているのだ。

 昨年から日本の都市部で繰り広げられるようになった、主に在日の韓国・朝鮮の人々に対して憎悪をぶつける集団的民族差別行進について知人らと話しているときに、「十数年前にインターネット上に現れた、極端な韓国・朝鮮人差別、中国人差別の記述を、『あれは一部の馬鹿がやっているだけだから』と、野放しにしていたら、今や、朝鮮人差別、中国人差別を匂わせる表現は、ネット上では一種の空気のように、広く蔓延してしまった。そして、そのような下地があったからこそ、常軌を逸した、『朝鮮人を殺せ』と叫ぶ集団による民族差別的示威活動にまで発展したのだと思う」と語った青年の言葉が、今ここで、どうしても思い出されてしまう。

 【racism】という英単語を辞書(『新英和中辞典』研究社)で引くと、「民族的優越感」という訳語が見つかる。
 「民族的優越感」ということは、社会集団としての「民族」の自他を識別したり、その上で更に「優越感」を覚えたりする認識力がなければ始まらないのだから、レイシズムとは、何よりも、人間の、社会的な言語・認識活動の産物であることは明らかだ。
 それゆえ、私は、「生まれつきのレイシスト」というものは存在しない、と考える。
 なぜなら、生まれたばかりの赤ん坊は、言語を獲得していないので、「民族的優越感」とは無縁の存在だから。(※性善説的な見地からではなく、純粋に、それが言語・認識上の行為であるために。)

 だからこそ、「レイシスト」という概念を、その言葉が本来備える意味以上の、たとえば、「鬼畜」という語彙にもどこか通ずるニュアンスで、 《人種の外の人種》をあらわすかのような硬直した調子(トーン)で、【特殊傾向を持つ人びとの集団】を峻別するように用いることには、私は慎重でいたい。

 「レイシスト」という、気の狂った特殊な異常者らが集まって、差別暴言を撒き散らしながら街頭を練り歩いている、というよりは、組織化され、煽動されてはいようとも、そこでは、ごくフツーの日本人、いわば一般人が、日本の国旗を掲げて、「朝鮮人を殺せ!」と声を絞っているのではないのか?(つまり、事態は、より深刻なのだ。)

 なんで、NHKの『クローズアップ現代』のようなテレビの報道番組が、ナチス政権下での人種差別運動などと対比させながら、今現に日本で起こっている、このヘイトスピーチの問題をまともに取り上げないのだろう? 
 公共放送なのに!
 私は、このような露骨な民族差別活動(こともあろうに、"民族浄化"を公に訴えている)が「デモ」と称して堂々とまかり通っている異常な現実を、テレビという最も影響力のあるマスメディアが危機感をもって取り上げようとしないことこそが、最大の問題だと思っています。

  「独裁と独裁の生まれる全過程が、まずなによりも注意をそらせることだったわけです。とにかく考えることをしたくない人びとには、独裁は考えないでいい口実になりました。(中略)私たちは、考えなければならない恐るべき根本問題を、ナチズムから与えられたのです――私たちは折り目正しい人間でした――が、たえまない変化と『危機』に踊らされて多忙をきわめ、内外の『国家の敵』という陰謀にいかれていたのです。自分たちの周辺で、少しずつ大きくなっていった恐るべき事態を考える時間がなかったのです。」(前掲書より引用)


 「なかパレ」への賛意をあらわす「コメント」を依頼されたのに、結果としてこのような長い文章を書かざるを得なくなったのは、ちょうど依頼のあった当初に読み直していた『彼らは自由だと思っていた』の、冒頭に引用した句を含んだ章(第13章)の題名として据えられた、「しかしそれは遅すぎた」という言葉を前にして、自分がこれを読みながら現代の日本の状況から感じていることを何も書かずに「今」を生きてしまうなら、近い将来、自分が生きざるを得ぬ現実は、必ずや、もっと酷くなってしまうに違いない、と寒気がするほどの暗い予感に襲われたからです。

 だから、「“在日”の友だちのためにこれを書いた」という余裕なんて、情けないけど、一切ありません。「しかしそれは遅すぎた」という言葉が余りにも恐ろしくて、とにかく、まず己自身のためにこういう文章を書くしかなかったのです。


                                    モブ・ノリオ


※(「コメント」としては到底収まりきらない「エッセイ」になってしまったので、自分のブログで発表することにしました。)
                              

引用文献 
『彼らは自由だと思っていた 元ナチ党員十人の思想と行動』ミルトン・マイヤー著(田中浩=金井和子訳・未来社刊)

追記
・「OSAKA AGAINST RACISM 仲良くしようぜパレード」のウェブサイトは以下のURLです。
http://nakapare2014.wordpress.com/

・本文中で「ことなかれ主義」という語句を用いたのは、本稿執筆の少し前に西日本新聞のウェブサイトで読んだ、作家・平野啓一郎氏のエッセイ「ローンと事なかれ主義」が非常に強く印象に残っていたからです。
posted by DJ楢山節考 at 15:32| 日記 | 更新情報をチェックする

2014年03月14日

そら、まる3年経ったばっかりの、3月13日とか14日に、国がこんなことを普通に言えてしまえるねんから、こんな地震が起こるんも、あたりまえやって。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2148236.html

【以下、引用】
規制委員長「川内原発、立地問題クリアできた」

 原子力規制委員会の田中委員長は、鹿児島県にある川内原発1号機と2号機の安全審査を優先して進めると決めた理由について、「最も基本となる地震や津波など立地の問題について、一応クリアできたことだ」と説明しました。

 「川内原発については地震、津波、火山、自然現象については一応クリアできた」(原子力規制委員会 田中俊一委員長)

 田中委員長は定例の記者会見で、原発を再稼働させる前提となる安全審査を優先して進める原発として川内原発を選んだ理由についてこのように説明しました。

 また、優先審査の対象に選ばれなかったほかの原発についても、田中委員長は「立地問題がどうなるかにかかっている」と述べて、事業者の対応により立地問題が解決されれば、審査が進むとの認識を示しました。



 「事業者がきちっと対応していただければ解決に向かうと思う。他のサイトのプラントについては、立地の問題がどうなるかにかかっていると思います」(原子力規制委員会 田中俊一委員長)

 今後、原子力規制庁は、審査チームの職員を川内原発1号機と2号機の審査書案の作成に集中的に投入する方針ですが、作成には数か月かかる見通しです。(13日22:10)

【引用、終わり】

http://www.asahi.com/articles/ASG3B4HXBG3BTPJB00N.html

「双葉町は原発を誘致して町に住めなくされた。原発関連の交付金で造った物はすべて町に置いてきました。」






↓ええっ、さっきまで視聴できていたTBSのニュース映像、youtubeで見られなくなっている!



http://www.youtube.com/watch?v=YUl64lb6mV4&feature=youtube_gdata&external_video_config=width%3D480%26height%3D320



こわ〜・・・。


http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2148760.html

関西にいても、震度は小さかったとはいえ、夜中に起きていて気がつくくらいの、気味の悪い、横にうねるような揺れ方でした。「むっちゃくちゃデカいのが次に来たら、どうしよう」と、身構えようとしても、ちょっと腰がぐらついてしまうような。

原発再稼働させる、とか、まだ本気でぬかしてる狂人は、日本人を絶滅させる仕事を誰かに頼まれてやっているのでしょうか?

http://www3.nhk.or.jp/sokuho/jishin/index.html?id=JSA0140314020702_20140314041129

止まっているという川内原発も、さっきの地震の揺れ、大丈夫だったんですかね?
http://www.synapse.ne.jp/peace/sendaigenpatusaikadouhantaipanph.pdf


それにしても、今日の夜中の揺れ、祝島のすぐ傍が震源ですよ。

上関原発がもし建設されていたなら・・・。
http://stop-kaminoseki.net/

NO MORE MELTDOWN・・・



今日は、3月14日です。
posted by DJ楢山節考 at 05:24| 日記 | 更新情報をチェックする